日曜日の病棟

暮らしていた頃は、ごく当たり前にある風景で　何度も通り過ぎていても
それは普通な風景で、立ち止まったりしなかった。

横浜へ来てから、何度か北海道へ帰ったけれど　飛行機での移動なので
暑さをさけるために秋に訪れていたので、６月の風景こそ何年もぶりだった。
新緑の６月の北海道が一番好き。
最後に、６月の北海道の景色を見たのは１０年以上前のことだ。

なんて新鮮な景色なのだろう。


風が通るのが、牧草の揺れ具合で目に見る事ができる。
麦の穂が一斉に揺れる。
雲の影が、草原に写る。
なんて美しいのだろう。
なんて広いのだろう。



母が入院している窓からは、晴れていれば日高山脈に沈む夕陽が見える。
夕焼けを一度見た。
キレイだった。
日曜日の病棟は、外泊している人もいて　とても静かだった。

電話で聞いていたよりも、期待していたよりも　母の状態はよく無かった。
高齢での骨折と、交通事故に遭ったというショックが精神的に母をネガティブに
しているように思えた。
一ヶ月半経つけれど、全く歩けない。
骨折によって、腎臓にも影響が出て　急きょ事態に備え「シャント」のオペをした。
それも、母にとっては想定外のことで心の負担になった。
母の容態が一番の心配だけれど、父の体力も同じくらい心配・・・


ブログに書く必要のないことだけれど、文字にすることで私は自分自身の心の
平穏を保とうとしている。












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